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- 【Practical Law】みずほ銀行法務部
国際法務のノウハウを思いのままに!
トムソン・ロイター(株)の「Practical Law」
トムソン・ロイター(株)が提供するリーガルソリューションである「Practical Law」。 各国の法制度・判例に関する解説や契約書雛形等の 実践的コンテンツを多数収録し、多くのユーザーから支持されている。 今回は、銀行業務が多様化するなかで法務部の役割もよりアグレッシブなものへと変容している、 みずほ銀行法務部の齋雄太氏と藤井大志氏に導入のメリットを伺った。
拡大する銀行の法務業務
──みずほ銀行法務部について教えてください。
齋:みずほ銀行は行員がおおよそ2万5,000 人、日本全国はもとより欧州、米州、アジアその他に拠点を有し、グローバルに業務を展開しています。預金、貸出、為替といった従来からのサービスに加え、最近では銀行法の改正に伴い扱える業務の範囲が広がり、フィンテックや投資専門会社の設立なども行っています。
法務部については30 名強の法務部員が4つの チームに分かれ、みずほ銀行のみならず、みずほ信 託銀行、持株会社であるみずほフィナンシャルグ ループの法務を担っています。チームごとに担当は 分かれていますが、チーム横断で対応メンバーを編 成することもあり、部員の専門性や希望をふまえて 柔軟に対応をしています。
──最近はどのような案件が多いのでしょうか?
藤井:銀行においてはとくに法令の遵守を含むコン プライアンスの徹底が重要であり、現場でも法務リ スクを適切に判断できるよう、法務部が後押しをし ています。 さらに近年では、社会情勢の変化により銀行に求 められる役割が拡大しています。ブロックチェーン など技術の発展によって業務範囲が拡大し、さらに Web3 の領域など日本が先行する分野では業界の ルールメイキングのサポートも求められています。 法務部の活躍できる場面が、企業の権利や財産など を守るガーディアンから、戦略の企画立案やルール の適正化にまで広がっており、非常におもしろさを 感じています。
齋:海外における投資案件も増えています。日本は もとより海外の法令遵守は必須ですし、加えてビジ ネス上、当行の利益が守られるような契約内容に なっていることも重要です。新しい分野を開いてい くことは非常に骨が折れますが、裏をかえせばダイ ナミックでやりがいのある仕事です。
新規事業と「Practical Law」の親和性
──そうなると、トムソン・ロイターの「Practical Law」はかなり役立ちますね。
齋:トライアルも含め、導入からもうすぐ2 年に なります。海外の案件が増え、さらにEU やアメリ カで域外適用される規制が次々と成立していくなか で、まずは対象となる法律の概要を正確に短時間で 把握する必要があると考えて導入を決めました。
みずほ銀行・みずほ信託銀行法務部次長齋 雄太さん
みずほ銀行・みずほ信託銀行法務部
藤井 大志さん
──どのような機能を特に活用されていますか?
藤井:「Practical Law」の2つの機能を主に利用し ています。1つめが「プラクティスノート」で、海 外の規制・法制度・法務実務における概要を把握するのに必要なリソースが充実しています。関連法令 や関連リソースへのリンクもあり、さらにナレッジ マップという機能でそれらを視覚的に捉えることが できます。関連コンテンツを網羅的にリサーチでき る機能が、非常に実用的です。 2つめは「スタンダードドキュメント」で、契約 交渉支援において利用しています。雛形が豊富なの で、当行において前例が少ない契約や日本より海外 で議論が先行している事案では非常に頼りになりま す。それぞれの条項の下に解説があるのが「Practical Law」の特徴かと思いますが、この解説を理解する ことでアレンジが容易になります。
齋:「プラクティスノート」は法律のアウトラインがわかりやすくまとまっており、なにより検索できるのが便利です。適用範囲もしっかりと記載があり、とくに重要な海外の法令については詳細な解説があるので助かりますし、留意すべき点など効率的に理解が進むように構成されています。
ASK AI版による劇的な効率化
──さまざまなサービスを使われていると思います が、「Practical Law」が特に使いやすいと感じる点 はどこでしょう?
藤井:たとえば「ドゥーイングビジネスイン」は法 制度等の概要を簡単に把握するためのコンテンツで すが、特に知見がない分野での調査が容易です。契 約書の雛形についても、最新の法改正をふまえたも のなので安心して活用できます。さらに、最近トラ イアルで利用させていただいているASK AI 版が非 常にすばらしいです。
トピックやリソースについて調べるためのツールで、
現在の状況に関する詳細な図が表示され、
これまで見逃していた問題を識別することができるため、
調査時間短縮へと繋がります。
──最近サービスが開始されたASK のAI 版ですね。
藤井:これまでのASK では適切な検索ワードを入 力することで目的の項目をヒットする必要があり、 答えに辿り着くまでに少しだけコツが必要でした。 ここを解決してくれたのがAI です。
齋:収録コンテンツは豊富なので、課題は「いかに 辿り着くか」という点だけでした。使い方の問題で すが、キーワードで検索をしてもノイズが入る場合 があり、そこを効率化・高度化したいと考えていま した。AI はそこを見事に解決してくれたと思います。
──今後の法務部の活動に、「Practical Law」をど う活かしていきますか?
藤井:法務部に限りませんが、法改正をタイムリー にキャッチし、当行の業務への影響を分析したうえ で、そこに落とし込むプロセスを効率的に進めるこ とが肝要です。その一助として引き続き「Practical Law」を活用させていただきたいと考えます。
齋:日本法においてはWestlaw Japan の法令アラー トセンターも非常に使い勝手がよいので、あわせて 活用したいですね。